| パッションフルーツ「Passiflora edulis Sims」 |
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和名は、くだもの時計草（花の形が時計のように見える事が由来）。アメリカ大陸の亜熱帯地域を原産とし、本場ブラジルではMaracujá（マラクジャ）と呼ばれ学名は「Passiflora edulis Sims」他にligularis、 mollissima、quadrangularis等がある。一般的にパッションフルーツと呼ばれるものはPassiflora edulis Simsである。日本では奄美地方、小笠原地方等で生産されている。耐寒性は種類にもよるが０℃以上とされる。関東地方では温室あるいは室内で冬越しさせると良い。開花期は5月～10月で人工受粉により結実する。
熟したパッションフルーツは球状又は卵形で、堅い表皮は滑らかで黄色か濃紫色、赤色など、内部に小さくて堅い種を多く含み、黄色いゼリー状の果肉と果汁がある。
果汁及び果肉は強い香気をもち美味しい。営利栽培（食用）用に品種改良が進められ選抜された代表品種にサマークイーン（紫系）、ルビースター（赤系）などがあり果実は贈答用として人気が高い。 |
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そのままスプーンですくって種ごと食べることが多い。追熟（皮の表面が皺になる程度）すると甘みが増す。 東南アジアなどでは、そのまま果肉をスプーンを使い、掻き出して食べる。現地では種は噛まずに喉ごしを楽しむ人々も多い。 |
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| 生食以外、希釈用のジュースやジャムとして人気が高い。 世界生産量の9割が加工品として利用されており、香料・ジュースなどとして流通している。主にジュースの香り付けやケーキ、ゼリーなどの洋菓子類、カクテルベース等で利用される。 |
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| ＜ルビーキング＞ |
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| ［主な栄養成分（可食部100g中）］ |
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βカロテン当量（1100mcg）、カリウム（280mg）、ナイアシン（1.9mg）、葉酸（86mcg）、ビタミンB6（0.18mg）
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| ［主な効能］ |
老化防止、視力保持、高血圧予防、心筋梗塞予防
パッションフルーツにはβカロテンが豊富に含まれています。βカロテンは体内でビタミンAに変わり、老化防止や視力の保持に役立つといわれています。また、カリウムも多く含まれているので、高血圧予防や心筋梗塞予防にも期待できる。
血管を広げて血液の流れをよくするナイアシンや、妊娠中の女性に欠かせない葉酸、アミノ酸の合成と代謝に必要なビタミンB6も含まれているので、健康維持に役立つ果物といえる。
また認知症予防や歯周病予防、ダイエットに効果が期待され注目を集めている。 |
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| ［品種］ |
国内でパッションフルーツと言えば一般的に"エドリス"種のことを言う。
エドリス種には、紫系、黄系がありまた両者を交配した赤系がある。質量も40g程度のものから200gを超えるものまである。
サマークイーン、ルビースター、台農1号が代表的なもので、これらの名称は実は品種名ではない。果樹生産用に選抜された系統の名称といえる。サマークイーン、ルビースターは奄美、沖縄で、台農1号は小笠原、八丈島などで主に生産されている。八重山で生産されるキングルビーなどもあるがこれは特性名と言える。｢果実が深紅で一際艶のあるジャンボサイズ｣このような特性を持つ全てがキングルビーと言われるようになってきている。酸味が強く主に観賞用に用いられる。近年、南十字星もキングルビーの一部と考えられるようになった。
無選抜の一般種は、観賞用にホームセンターや園芸店などで広く販売されている。
エドリスの他にリグラリス、モリッシマ、クアドラングラリスなどがあり、アグリタウンではエドリス、リグラリスを主に扱っている。 |
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| ［苗について］ |
| 苗は挿し木苗、実生苗が流通している。 |
| 挿し木苗 |
枝をカットし挿すため手間がかかり大量生産されない。クローン苗とも呼ばれ親木の特性を引き継ぐ（サラブレットの子はサラブレット）。主幹にも花が付き結実するため単年で楽しめる。 |
| 実生苗 |
播種による生産のため大量生産に向く。親の特性を100%引き継がないため別物が出る事が希にある（黄色から赤が出る等）。これは実生の醍醐味ともいえる。主幹に花は付かず子枝、孫枝以降が結果枝となり、花が付くまで期間を要する。単年で結実にいたらない場合もある。 |
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| 果樹生産種 |
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| 果樹生産用に選抜された紫系人気No.1種。主産地は奄美地方。 |
| 耐寒性：3℃以上 |
紫系大玉種（球状）
130g位まで
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| 甘みと酸味のバランスが最高 |
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| 果樹生産用に選抜された赤系人気No.1種。主産地は奄美地方。 |
| 耐寒性：2℃以上 |
赤系大玉種（球状）
120g位まで
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| 甘みと酸味のバランスが最高 |
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| 香り豊かで美味しい。沖縄で進化したサマークイーン。 |
| 耐寒性：4℃以上 |
紫系大玉種（球状）
150g位まで
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| 沖縄系のサマークイーン。奄美系よりも香り、甘みに優れるが耐寒性に劣る。特性に違いがあったため沖縄クイーンとした。 |
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香り豊かで美味しい。
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| 耐寒性：2℃以上 |
交配大玉種（球状）
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| ルビースターに近いがやや小ぶり。 |
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成長力は劣るが暑さに強い。
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| 耐寒性：4℃以上 |
赤系中玉種（球状に近い卵形）
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| 成長力がやや劣るが暑さに強く自然結実しやすい。 |
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| 緑のカーテン |
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花付き、成長力、耐寒性No.1。
緑のカーテンに最適。 |
| 耐寒性：1℃以上 |
赤黄交配大玉種（卵形）
色の変化が楽しい。熟してくるとアプリコット色からワインレッドに変わる。 |
サマークイーンよりもやや酸味が
ある |
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| 花付きが良く花も大きい。他家結実種で受粉樹が必要。 |
| 耐寒性：3℃以上 |
ジャンボ種（卵形）
4本雌しべが混じる。色づくまではメロンのような縦縞が入る。 |
| 成長力旺盛だが結実率は低い。グリーンカーテンに最適。 |
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リグラリスは、スウィートグラナディラ、シュガーフルーツ等とも呼ばれ
パッションフルーツの中で一番甘い品種です。
花も豪華で魅力的ですが国内での流通量は極めて僅少。
実生苗が僅かに流通する程度でなかなか手に入りません。
流通量が少ないのには理由があるようです。それは少々厄介者だからです。
アンデスの高知原産ということもあり真夏の暑さに弱いというものです。
日本では比較的高知の方や北海道の方などに良いかもしれません。
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| リグラリス（1鉢） |
\1,480 |
| リグラリス（3鉢） |
\4,310 |
| リグラリス＋受粉樹 各1鉢 |
\2,600 |
| 受粉樹が必要。赤紫、サマークイーン等。 |
| 耐寒性：3℃以上。高温多湿を嫌う。夏越しに工夫が必要。真夏の無風は大敵。 |
オレンジ色（卵状）
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suger fruitとも呼ばれる甘い品種。
日本国内では実生苗が僅かに流通している程度の稀少苗。
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| ［緑のカーテン（グリーンカーテン）］ 楽しく・優しく・美味しく節電 |
| 節電・地球温暖化に対する環境負荷低減策として、壁面緑化が注目されるようになってきました。夏季、熱せられた建築物壁面は室内温度の上昇をもたらし、冷房負荷は多大なものとなります。壁面を緑で覆うことで表面温度が下がり、冷房負荷の低減につながります。パッションフルーツは常緑樹のため9月10月の残暑対策にも有効。病害虫もつかず栽培は比較的に簡単。一年中グリーンを楽しめ、花や果実、香りなど観賞とともに精神的な安らぎも得られる。ゴーヤに飽きた方にお奨め。 |
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壁面緑化用にパッションフルーツの苗（自家結実種）を用意しています。
本州では屋外での冬越しは残念ながら困難です。プランターなどは室内に取込、地植えの場合は鉢上げし室内に取込むと良いでしょう。冬は室内で楽しみ春に屋外に出すと5月から6月に緑のカーテンが完成します。 |
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| ［育て方］ |
| ［観賞用］行燈型支柱 |
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［壁面緑化用］ネット仕立 |
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| 花を鑑賞し花のやさしい甘い香りを楽しめつやのある果実を楽しめます。上手に結果させるには絵筆などで受粉してあげるとよいでしょう。果実の大きさは中玉品種で５～６ｃｍ、大玉品種で６～７ｃｍ。 |
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葉の緑、花、花の香り、優しい木漏れ日。室温を下げ目に優しく体に優しい |
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| ［受粉］ |
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| 絵筆などでおしべから花粉を取りめしべに受粉する。夏場は午前中、初夏、秋は午後に開花することもあり夕方までに受粉すればよいでしょう。 |
| パッションフルーツには自家結実種と他家結実種があります。自家結実種とは同品種の受粉で結実する品種です。他家結実種とは他品種との交配で結実する品種です（相性有り）。アグリタウンでは自家結実種を扱っております。サマークイーン、ルビーキングは他品種との相性が良くいろいろな品種を結実させます。 |
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| 鉢 |
6号鉢以上が望ましい。地植えもよい。 |
| 土 |
赤玉土（6）、腐葉土（3）、パーライト（1） |
| 水 |
表面が乾いたらたっぷり与える。水はけが悪いと根腐れの原因になる。冬だと根を凍らせ枯れる。 |
| 施肥 |
月1回程度（緩効性化成肥料） |
| 環境 |
日当たりの良いところ（リビング等）
関東での開花期は5月から10月。受粉後70日位で完熟し落下する。
30℃を超える日が続くと花芽が付かなくなる。10月受粉だと100日位で完熟する。 |
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| ＜果実や葉から健康診断＞ |
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| 1 |
結実した果実に皺が入る |
水遣りが足りない。たっぷり与えましょう。 |
| 2 |
葉の色が黄緑色になる |
水遣りを少し控えましょう。 |
| 3 |
葉が縮れたようになる |
根腐れの危険があります。水遣りを控えしばらく乾燥気味に管理
しましょう。 |
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